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コクサン(곡산、Koksan)は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)によって開発・製造された自走砲。朝鮮人民軍で使用されている他、少数が輸出された。 == 概要 == “コクサン(Koksan)”の名称は北朝鮮南央部の黄海北道谷山(コクサン)郡で初めて確認されたところからアメリカ国防総省が名づけたもので、朝鮮人民軍での正式名は「主体砲(주체포:チュチェポ)」とされている。 1978年に確認されたM1978と、1989年に確認されたM1989の2種類が存在する。主砲はいずれも170mmカノン砲で、射程は通常砲弾で約40km、RAP(Rocket Assisted Projectiles:ロケット補助推進)弾を使用した場合には最大約60kmと推定され、RAP弾を用いれば北朝鮮領内からソウル特別市を砲撃することが可能である。 本来は沿岸砲であった170mmカノン砲を、既存の車両の車体に搭載して自走砲としたもので、自走砲化した経緯は不明だが、CSS-N-3「シルクワーム」の配備により、沿岸砲が余剰になったために自走砲として転用したと考えられている〔日本兵器研究会 編『世界の装軌装甲車カタログ』三修社 2001年 ISBN 4-384-02660-9〕。多連装ロケット砲と共に軍事境界線に沿って多数が配備されており、軍事境界線以北の北朝鮮領内から韓国領内を直接攻撃することが常時可能となっている。 少数だが、輸出も行なわれており、M1978は約20両がイランに輸出され、イラン・イラク戦争でイラン領内からイラク領土内の都市や油田への長距離戦略砲撃に使用された。その際にイラクが捕獲した車体が湾岸戦争後に発見されている。M1989もUAEに少数が輸出されたが、既に退役している模様である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「コクサン (自走砲)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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